意識を向けることで、体は変わる
私たちは毎日、たくさんのことを考えながら生きています。
仕事のこと、スマホの通知、ニュースやSNS。
気がつくと、心も体もバラバラになっていませんか?
実は、どこに意識を向けるかで、体のはたらきは変わるのです。
意識を向けると、体が目を覚ます
東洋医学では、
「意(い)いたれば気いたる」
──つまり、意識を向けたところに“気”が集まるといわれます。
たとえば、
- 呼吸に意識を向けると、息が深くなる。
- 食べるときに味や香りを感じると、消化がよくなる。
- 手足の動きを意識すると、動きがなめらかになる。
意識を向けることは、体の中のスイッチを入れること。
それだけで、体は自然に整おうと動き出します。
意識を奪われると、体は弱っていく
今の時代、スマホや情報に気を取られる時間がとても多いですよね。
いつも頭が外のことばかり考えていると、
体の中で起こっていることを感じにくくなります。
すると、どうなるでしょう?
- 呼吸が浅くなる
- 姿勢がくずれる
- 消化が悪くなる
- 眠りが浅くなる
- 疲れがとれにくくなる
これは、体のリズムを整える自律神経が乱れてしまうからです。
意識が外に向きすぎると、体は「ずっと緊張している」状態になります。
逆に、意識を内に向けると、
呼吸がゆっくりになり、血のめぐりがよくなり、心が落ち着いてきます。
意識を取り戻す3つの方法
① 呼吸を感じる
呼吸は、いちばん身近な「意識の練習」です。
- 姿勢をただして、肩の力を抜く
- 鼻からゆっくり息を吸う(4秒)
- 口から長く吐く(6〜8秒)
- その間、空気が体の中を通る感じを味わう
たった3回でも、心が静まり、体が少し温まってきます。
② 体の感覚を感じる
・足の裏の重さ
・お腹の動き
・手のひらの温かさ
そうした「今ここにある感覚」を感じてみましょう。
それが、意識を内に戻す第一歩です。
③ 静けさをつくる
一日の終わりに、1分だけでも目を閉じて、
「今日も私はここにいる」と心の中でつぶやいてみましょう。
それだけで、心と体が少しずつひとつになっていきます。
意識があるところに、生命がある
意識を向けることで、体は元気を取り戻します。
逆に、意識を奪われたまま過ごすと、少しずつ生命の力が弱まっていきます。
でも大丈夫。
意識は、いつでも取り戻せます。
深く息をして、体を感じるだけで、
もうその瞬間、あなたの意識は“いまここ”に戻っています。
意識を向けることは、
体を生かし、心を整え、
命をまっすぐに生きること。
おわりに
健康とは、「意識がちゃんと自分の中にある状態」です。
呼吸、食事、歩くこと、眠ること──
どれも意識を少し戻すだけで、体は本来の力を取り戻します。
今日も、ひと呼吸からはじめましょう。
その一息が、あなたの生命を支えています。